2009年06月23日

日本の検察はヘタレなのか?(2)

先月21日の裁判員法施行から1カ月間の裁判員対象事件の起訴件数は135件ということである。http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090623AT1G2302G23062009.html これはどう考えても異常な数字である。最高裁判所のHPに掲載されている「裁判員対象事件数(平成16〜20年)によると、裁判員法が成立した平成16年以降の裁判員対象事件数は次のとおりである。http://www.saibanin.courts.go.jp/shiryo/pdf/04.pdf

平成16年 3,800件 月平均 316.6件
平成17件 3,633件 月平均 302.7件
平成18年 3,111件 月平均 259.2件
平成19年 2,645件 月平均 220.4件
平成20年 2,324件 月平均 193.7件

裁判員法が成立してから起訴件数が年々減少している。そのこと自体、甚だ不自然なものを感じるが、それにしても、裁判員法施行後1か月の起訴件数が135件と言うのは、それ以前と比較しても特異な減少率である。

これまで起訴された135件の中に否認事件は1件でもあるのだろうか。

このままでは、裁判員対象事件になるような重罪事件では被疑者は自白さえしなければ起訴されず、放免されてしまうことになるだろう。裁判員の仕事は、検察の有罪判断を確認するだけの実に退屈な仕事になってしまうだろう。


plltakano at 22:10コメント(13)トラックバック(0)検察官 | 裁判員制度  このエントリーをはてなブックマークに追加

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コメント一覧

1. Posted by なめ   2009年06月24日 00:09

(一部否認を含め)否認事件も起訴されているようです。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/news/20090623-OYT8T00037.htm
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20090618ddlk22040267000c.html
http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20090529/03.shtml

2. Posted by 高野隆   2009年06月24日 13:47
なめさん

情報ありがとうございます。

札幌、静岡、長崎で否認事件が起訴されているようですね。ほかはどうなのでしょうか。地裁に係属する通常第1審事件の否認率は6〜7%ですから、それと同じ割合だとするならば、135件のうち8〜9件が否認事件のはずです。
3. Posted by なめ   2009年06月26日 23:13
ほかの事件については,事実を争わず量刑だけが争点などと報道されているものもありますが,多くは詳細が入手できず,不明な状況です。

とりあえず,報道を入手することができた事件についての個人的な感想としては,特に否認事件が少ないという状況は感じません。
4. Posted by 高野隆   2009年06月27日 14:42
実証的に判断するためには、裁判員対象事件とそれ以外の事件について、自白と否認を区分したうえで、起訴率――検察庁への送致件数に占める起訴件数の割合)を対比する必要があります。しかし、検察統計では起訴率をだすことができますが、自白と否認の対比ができません。

弁護士の間の「噂話」では、否認事件がどんどん不起訴あるいは認定落ち起訴になっているということです。この噂が本当かどうかを統計的に調べる必要があります。

5. Posted by なめ   2009年07月04日 19:19
こんな事件もあったようです。

http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-07-04-M_1-026-1_002.html?PSID=d65e5569d96f8a91d6c7ef70266a4098
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/okinawa/news/20090703-OYT8T00852.htm
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-146628-storytopic-1.html
http://news.google.com/news/story?um=1&ned=jp&num=50&cf=all&ncl=dXbHC2gW_Qe3buM4w5nmXvJuNxHAM


逆に,逮捕事実よりも繰り上げて公判請求した事件もあるにはあるようです。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aomori/news/20090629-OYT8T01155.htm


また,被疑者の認否状況について,裁判員への予断防止を理由として公表しない事件もあるようです。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20090703-OYT8T01234.htm

6. Posted by 高野隆   2009年07月09日 20:58
また有益な情報をありがとうございます。
沖縄の事件は、先日直接沖縄の弁護士から話を聞きました。
7. Posted by なめ   2009年07月09日 23:53
度々すいません。

容疑者完全否認のまま裁判員裁判へ 米原女性殺害事件
http://www.asahi.com/national/update/0709/OSK200907090112.html
8. Posted by でーすい客   2009年07月13日 18:58
高野先生 趙先生

ご無沙汰しております。いつも拝見しております。
適当な場がないので、ブログコメント欄にて失礼いたします。

先日某弁護士事務所の勉強会に参加させてもらいました。

裁判員裁判がテーマになっており、弁護のあり方(冒頭陳述など)にも様々な課題があるということを多少なりとも学ぶことができました。
いよいよ始まる裁判員裁判ですが、司法が市民の信頼を獲得するにはまだまだ遠いような気がしてしまいます。
もちろん始まったことは大きな一歩であるとは思いますが。

今後とも精進いたしますので、よろしくお願いいたします。
9. Posted by なめ   2009年07月25日 13:47
記事になりましたね。

http://www.47news.jp/CN/200907/CN2009072301000798.html
10. Posted by 高野隆   2009年07月28日 22:52
記事は少し楽観的すぎると思います。
11. Posted by takanohan-a   2010年04月06日 23:34
高野先生

ごぶさたしております。
先月、裁判員裁判を5件傍聴しました(それぞれ一部ですが)。
そのうち4件は、争点が情状のみで、裁判員の一部は落ちていました(残り1件も否認事件ではありません)。
私の経験はサンプル数が少なすぎるのですが、「裁判員の仕事は、検察の有罪判断を確認するだけの実に退屈な仕事になってしまうだろう。」というご懸念は、現実になりつつあるのかもしれないと感じました。

P.S.?ブログ、やめちゃったんでしょうか?楽しみにしていたのですが。
P.S.?4/22は、都合がつけば傍聴しに行きます。どんでん返しはありえないはず...ですが。
12. Posted by 高野隆   2010年04月07日 11:26
コメントありがとうございます。
昨年後半は、日弁連法廷技術PTの座長として全国を駆け回る日々で、ブログの更新をサボり続けていました。

近日中にブログへのエントリーを再開する予定です。ご期待下さい。
13. Posted by 遂犯無罪   2010年07月11日 10:04
一昨年秋 日頃にチェックしているブログに 郵政と裁判所の癒着を糾弾する投稿があった 乱数表みたいな資料を提示しての説明は理解し難かった。
今年の二月 東京高裁に寄ったついでに この方の訴訟記録の閲覧申請をしたところ 未決に関らず記録がないとかで手間取り 渡された記録は 極薄の本人記録に併せ分厚い他者の記録があった
この面妖から氏の主張に関心を抱き バイオ研究者と知り更に注目 こんな記事を読み飛ばしていた。

私は、ある民事事件をきっかけに、なにやらとんでもない国家犯罪が行なわれていることに気が付いた。

弁護士のどこにでもありそうな不正をきっかけに、国家転覆をねらった恐ろしい手口を知っていくことに…

方法はこうだ…。
http://sinnjituhakokoniari.cocolog-wbs.com/blog/cat21495400/index.html



虚偽告訴人の激越な被害・処罰感情を実刑理由にした原田國男裁判長は 裁判官の質の悪い中で 原田裁判官は安心して審理を委ねられる人(大嗤い)・・
現場の仕事に拘るという原田が手抜きイカサマ証拠調べをしていた
http://suihanmuzai.web.infoseek.co.jp/100709.jpg.html

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